スポーツ名著選―競技と知識の融合

投手の故障率50%!MLBの知られざる現実に迫る『豪腕』

投手の故障率50%!MLBの知られざる現実に迫る『豪腕』

投手の故障は避けられない運命なのか?

MLBの投手たちは、驚くべき確率で故障に見舞われる。故障率は50%、肘の手術率は25%。この数字は、野球ファンにとって衝撃的なものだ。最先端の医学と巨額の資金を投入しても、なぜ投手の腕は壊れ続けるのか?

敏腕記者ジェフ・パッサンの密着取材

本書『豪腕』の著者であるジェフ・パッサンは、3年間にわたりアメリカ人投手を密着取材し、投手の故障の問題と靭帯再建手術(通称「トミー・ジョン手術」)の実態に迫った。彼の取材は、単なる医学的な分析にとどまらず、選手たちの苦悩や再起への挑戦を克明に描いている。

日本の野球界にも通じる問題

本書では、甲子園の投げ過ぎ問題にも触れられている。日本の高校野球では、エース投手が連投を強いられることが多く、若い選手の肘や肩に大きな負担がかかる。MLBの現状と比較しながら、日本の野球界が抱える課題についても考えさせられる内容となっている。

『豪腕』は野球ファン必読の一冊

『豪腕』は、単なるスポーツノンフィクションではない。投手の故障問題を通じて、スポーツ医学の進化や選手のキャリアに影響を与える要因を深く掘り下げた作品だ。野球ファンはもちろん、スポーツ医学に関心のある人にもおすすめの一冊である。

書籍情報

MLB投手の知られざる現実を知りたいなら、ぜひ『豪腕』を手に取ってみてほしい。