会計の変革~米国会計基準の激動を乗り越えたFASB元議長の回顧録
会計の変革――激動の時代を駆け抜けたFASB元議長の証言
『会計の変革』(原題:Transforming Accounting)は、米国の会計基準設定活動が大きな転換期を迎えた中で、前FASB(財務会計基準審議会)議長ロバート・ヘンリーが自身の8年間にわたる経験を詳細に綴った貴重な回顧録です。
財務報告の大いなる挑戦と変革
近年、グローバル経済の変化や金融商品・取引の複雑化により、財務報告のあり方は未曾有の挑戦に直面しています。著者はこの時代を「虚無の深淵へと転落しかねない激動の時代」と表現し、その中での基準設定機関の使命や役割について鋭く洞察しています。
米国会計基準設定の内幕と影響
ヘンリー前議長が率いたFASBは、透明性の向上、公正な情報開示、そして使用者視点の会計基準作りを目指しましたが、多くの利害対立を乗り越えなければなりませんでした。本書では具体的なエピソードや政策決定の裏側が語られ、会計基準の形成プロセスとその影響がリアルに伝わってきます。
日本の経理・会計担当者にも必読の書
同文舘出版より2014年12月に発売された本書は、ビジネスや経理・会計分野で働く方にとって、基準設定の現場やグローバルスタンダードの動向を理解する絶好の教材です。会計の未来を見据えた貴重な教訓と提言が満載で、日々の実務に役立つ洞察を得られるでしょう。
アメリカの会計基準が直面する課題と変革の現場を知りたい方、財務報告の透明性向上の鍵を探るビジネスパーソンにぜひおすすめしたい一冊です。