農業に革命を起こす12の先駆者たち

農業は衰退産業ではない。むしろ、イノベーションの宝庫だ。本書は、農業情報学会の「農業イノベーション大賞」受賞者たちの挑戦を紹介し、農業の新しい未来像を描き出す注目の一冊。

革新を遂げた12の事例から見える未来

テクノロジーと伝統の融合

• 三重県の浅井農園による研究開発型農業
• 福島県の紅梅夢ファームによるICT・ロボット技術を活用した震災復興
• 北海道の馬渡農場による精密農業の実現

グローバル展開への挑戦

くしまアオイファームは、サツマイモの育種から輸出までを一貫して手がけ、世界市場を開拓。日本の農業技術を世界に発信する新たなモデルを確立している。

人材育成と働き方改革

長野県のトップリバーは、農業版iCDを活用した人材育成モデルを構築。若手農業者の育成と技術継承に新しい道を示している。

編著者・南石晃明氏について

九州大学大学院農学研究院教授として活躍し、農業情報学会会長も務めた南石晃明氏。農業経営学とデジタル技術の融合を研究し、日本の農業の未来を見据えた提言を続けている。

なぜ今この本なのか

現代の農業は、単なる生産業ではない。気候変動、人口減少、デジタル革命という時代の波に直面している。本書は、これらの課題に革新的なアプローチで挑む先駆者たちの経験から、農業経営の将来像を探る貴重な指針となっている。

おわりに

本書は、農業に関わるすべての人に新しい視座を提供する。それは、伝統を守りながらイノベーションを起こすという、一見矛盾する課題への解答でもある。明日の農業を創る人々にとって、必読の一冊といえるだろう。